プラスナイススタッフコラム売却不動産売却で委任状が必要なケースと書き方

スタッフコラム

2026.07.17 NEW 人 気

不動産売却で委任状が必要なケースと書き方

不動産売却は、原則として所有者本人が契約や決済に立ち会って進めるものです。しかし、遠方に住んでいる、病気や高齢で外出が難しい、共有名義で全員の日程が合わないなど、本人が手続きに参加しにくいケースもあります。そのような場合に使われるのが委任状です。委任状を作成すれば、家族や専門家などの代理人に一部の手続きを任せることができます。ただし、不動産売却は大きな金額が動く取引です。委任状の内容が曖昧なままだと、思わぬ条件で契約が進んだり、決済直前に手続きが止まったりする恐れがあります。ここでは、不動産売却で委任状が必要になるケースと、書き方の注意点を解説します。

不動産売却における委任状とは

不動産売却における委任状とは、売主本人が代理人に対して、売却に関する手続きを任せる意思を示す書類です。代理人は、委任状に記載された範囲内で、本人に代わって契約や書類のやり取りを行います。

ここで大切なのは、代理人が行った行為は、原則として本人が行ったものと同じ効果を持つという点です。つまり、代理人に任せる範囲を広くしすぎると、売却価格や引渡し条件など、重要な判断まで代理人に委ねることになります。委任状は単なる形式書類ではなく、売却の権限を与える重要な書類だと理解しておきましょう。

委任状が必要になる主なケース

委任状が使われる代表的なケースは、売却する不動産が遠方にある場合です。たとえば、相続した実家が香川県内にあり、所有者本人は県外に住んでいる場合、契約や決済のたびに現地へ行くのが難しいことがあります。このようなとき、信頼できる親族を代理人にして手続きを進めることがあります。

共有名義の不動産を売却する場合にも、委任状が必要になることがあります。不動産が夫婦や兄弟姉妹など複数人の名義になっている場合、売却には原則として共有者全員の同意が必要です。ただ、全員が契約日に集まれない場合は、代表者を決め、他の共有者が委任状を作成して手続きを任せる方法があります。

また、病気や入院、高齢によって外出が難しい場合、仕事や海外滞在で契約・決済日に立ち会えない場合、弁護士や司法書士などの専門家に一部の手続きを依頼する場合にも、委任状が使われることがあります。

委任状に記載する主な項目

不動産売却の委任状には、まず委任者である売主本人の住所・氏名、代理人の住所・氏名を記載します。次に、売却する不動産の情報として、土地の所在、地番、地目、地積、建物の所在、家屋番号、種類、構造、床面積などを記載します。これらは登記事項証明書の内容に沿って、正確に書くことが大切です。

さらに、委任する内容を具体的に記載します。たとえば、売買契約の締結、手付金の受領、残代金の受領、引渡し、所有権移転登記に関する手続きなどです。売却価格、手付金、残代金の支払日、引渡し日、固定資産税などの清算方法、有効期限も明記しておくと安心です。

「不動産売却に関する一切を委任する」といった表現は便利に見えますが、代理人の権限が広がりすぎる可能性があります。委任する内容は、誰が読んでも同じ意味に解釈できるよう具体的に書くことが重要です。

書き方で注意したいポイント

委任状を作成するときは、空欄を残さないようにしましょう。空欄があると、後から内容を書き加えられるリスクがあります。該当しない項目には「該当なし」と記載する、または斜線を引くなどして、追記できない状態にしておくことが大切です。

また、捨印は原則として押さないようにしましょう。捨印とは、後から訂正が必要になった場合に使えるよう、書類の余白にあらかじめ押しておく印のことです。しかし、委任状に捨印があると、本人の意図しない内容に修正される余地が生まれます。書き間違えた場合は、安易に訂正するのではなく、必要に応じて作り直す方が安全です。

押印には実印を使用し、印鑑証明書を添付するのが一般的です。不動産売却では本人確認が重視されるため、本人確認書類や住民票が必要になることもあります。海外在住者や相続が関係する売却では、追加書類が必要になる場合もあるため、早めに不動産会社や司法書士へ確認しましょう。

委任状だけでは対応できないケースもある

委任状を用意すれば、どのような売却でも代理人に任せられるわけではありません。売主本人に判断能力がない場合、本人の意思に基づく委任とは認められない可能性があります。この場合は、成年後見制度など別の手続きが必要になることがあります。

また、売主が未成年者の場合や、成年後見人が本人の居住用不動産を売却する場合などは、法定代理人や家庭裁判所の関与が必要になるケースがあります。判断に迷う場合は、自己判断で進めず、専門家に相談することが大切です。

不動産売却の委任状は、遠方の不動産を売るときや、共有者全員が集まれないときに役立つ書類です。一方で、代理人に大きな権限を与えるため、書き方を誤るとトラブルにつながる可能性もあります。大切なのは、誰に、どの不動産について、どこまでの手続きを任せるのかを明確にすることです。売却を安心して進めるためにも、委任状を作成する前に不動産会社や司法書士へ相談し、必要書類や記載内容を確認しておきましょう。詳しくは「香川・高松の不動産売却サイト」プラスナイスにご相談ください

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